新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

映画「ヒアアフター」、みんなの感想に異議あり

(今更ですみません) ◆ぶり返す映画熱 先日二番館で映画「善き人」「灼熱の魂」を見た。「善き人」(2008)はヴィゴ・モーテンセンがナチスに扮するというのでそれがお目当てだったのだが、作品は小品で役どころも小っちゃくて、むしろ併映の「灼熱の魂」(201…

素敵な書店員、K・Aさんの思い出

まだ会社にいた頃、初めて書店営業に行った先の一つが、有楽町駅前のビルに入ったSS堂書店だった。有名なお店だけど、ここは本店ほど歴史は古くない。僕は以前そこが三菱銀行の支店だった頃を憶えている。 そこで会った、とっても印象的な書店員さんのこと…

なんで、議員はみんなで靖国神社に行くのか? 君らは子どもか?

「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」という集まりがあって、今日、九段の靖国神社に詣でたそうな。 なんで、「みんなで」参詣する必要があるのか。一人で行けないのか。もしかして場所や作法を知らないのか。そんなわきゃないよな、例大祭にも詣でて…

オリンピック柔道、なんとか面白くできんもんかね?

昨夜は女子57キロ級で松本薫が金メダルを獲ったので、関係者一同ホッとしただろうね。関係者っつっても、柔道の人から、テレビや新聞の人から、広告代理店やらいろいろだろうけど。 でもそんなことは見てる側には関係ないわけで。 つまんない試合だったよね…

今月読んだ本『十二単衣を着た悪魔』『賭ける仏教』など

今月はわりにアタリの本に巡り会えた、良い月だった。とくに、小説は苦手にしてるのだけど、こんなにのめり込めたのは自分でも珍しい。よっぽど高品質な作品なのだろう、と思った。 ◆内館牧子『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』 今月のMVPは文句なしにこれ…

【書評】ネルケ無方『ただ坐る』(光文社新書)と、僕が見聞きした日本仏教の残念なところ

好きな著者がいる。曹洞宗の僧侶でネルケ無方という、兵庫県の山奥にある安泰寺で住職をしている人だ。 先月、この人の新刊が出ているのを知った。一読、うれしくなる内容だったので、ついAmazonにレビューを書いてしまった。こんな感じだ。 ☆☆☆☆☆ 現在のと…

【空想】消費税率上昇で、国民の生活はこうなる?【妄想】

今日の午後、野田(下の名前は知らない)総理が「政治生命を賭ける」と称する消費税増税法案が可決されるらしい。けっこうなことである。 3%や5%、消費税を増税してみたところで歳入は大して増えないし、濫費の仕組みは変えてないのだから、財政赤字体質…

【旧作百円】古い映画が面白い!【TSUTAYA】

最近気に入ってるブログがあって、古いアーカイブをちょこちょこ読んでいる。「映画に 乾杯!」 どんな人が書いているのか、よく知らない。法制史か何かの研究者で、英語ができる、五十代のおそらく男性、というくらいしかわからないが、非常に面白い映画ブ…

お金の重力

■1.お金には重さがあること お金が集まると、その量によって重力が生じる。 十円くらいでは「お金が集まった」とは言わない。廊下の隅に埃が溜まった程度で、吹けば飛ぶ。 百円単位だと、飲食ができるから、はじめて「お金があるな」と認識される量になる…

“自分語り”と“止まらない食欲”について考えている本

いきなりアフィ画像から始まって恐縮なのだが、偶々読んだ本が非常に良かった。 小池龍之介師はご著書もたくさんある、有名な僧侶だ。異端の僧侶、と言ってよいだろう。詳しくはwikipediaとかをご参照あれ。 僕が触れたのは上記二冊の文庫で、どちらもたいへ…

河本準一一件を指弾できるのは誰か?

人間、お金のこととなると理性の箍(たが)が吹っ飛ぶようだ。 在宅仕事を請けている会社へ打合せに行ったときのこと。僕以外にもフリーの仲間がおり、かなり仲が良いのだが、その席で彼がこう言った。 「彼はお金持ちだからいーんですよ、仕事はぜひ僕のほ…

坐禅アプリ「雲堂」は、非常に実用的、かつ禅的

自宅で坐禅するとき、iPhoneのタイマーを終了時間にセットしていたのだが、あのいつもの木琴の音色で坐禅を切り上げるのは非常に無粋でイヤだった。梵鐘や木版の音がネットのどこかにないか、探してみたけどなかなかいいのが見つからない。 そしたら、つい先…

docomo運用のiPhoneで、moperaU公衆無線LANにつなぐ

moperaスタンダードには「moperaU公衆無線LAN」というサービスがあって、某2ちゃんの該当スレで「公衆無線LANはタダだよ」とおしえてもらったのでさっそく契約してきた(来年3月いっぱいまでタダとの説)。 ちょっと繋ぎ方にわからないところがあっ…

他人の「映画ベスト100」に勝手なコメントをしてみる

尊敬するブロガー、teruさんが「私の映画ベスト100」というエントリを書いていた。知ってる人が挙げた私的な映画ランキングは、「世界中の人にアンケートを採ったベスト100」なんかよりずっと興味深い。 だいたい、僕は偏屈で自我が肥大した困ったちゃんなの…

SIMフリーのiPhone4S、docomoでの運用顛末(付・Androidへの愚痴)

結局、またiPhoneを買うことにした。だけど、docomoのAndroidとSoftBankのiPhone両方に使用料を払い続けるのはもううんざりなのだ。 機械は圧倒的にiPhoneが良い。それはもう、Androidを一年半使って身に沁みてわかった。Androidは面白いけれど、いつまで経…

偉大なバンドの消長について その2 ジョン・レノン(バンドじゃないけど)

先週金曜の朝、ラジオでザ・バンドの曲が立て続けに流れた。直感した。「誰か死んだんだ」。 ラジオの人が「リヴォン・ヘルムを偲んで…」と言った。やはりそうだった。享年71とか(僕の世代だと“レボン・ヘルム”という表記がなじみ深い)。 きっと遠くない…

名作『きのう何食べた?』のシロさんにすすめたい、台所道具のこと

言わずと知れた名作グルメ漫画『きのう何食べた?』だけど、来月下旬6巻が出るそうで、楽しみですね。 僕はこれ、最近まで知らなくて、前に、二十年来の畏友・クドウさんが「いま最高のグルメ漫画はこれだよ」と教えてくれてから何カ月も経ってめぐりあった…

なぜ、インターFM「レディオ・ディスコ」はホットなのか?

ご無沙汰しています。 愛聴しているインターFM(東京76.1MHz)、春の番組改編から2週が過ぎ、かなり落ちついてきました。 期待通りの新番組、どうも期待にそってくれない番組、いろいろですが、自分内大ヒット番組があったので、メモしておきます。 それは…

映画「冷たい熱帯魚」、愛犬家連続殺人、暴露小説、その知られざる迫真部分

園子温の映画「冷たい熱帯魚」を今更見た。昨年新春公開で、DVDリリースは先の夏だから、ずいぶん遅い鑑賞になった。すっかり旬の話題から乗り遅れているたぬきちであった。 しかしツタヤでは準新作になって高回転してるみたいだし、何より、簡単には古くな…

偉大なバンドの消長など その1 ザ・ドアーズ

先日ピンク・フロイドについて書いたのだが、ずいぶん前に、好きなバンドについて書いたエントリをアップロードしていないのを思い出した。二年近く前に書いたものですが、ちょっと修正しつつあげてみます。 僕は最新の音楽にはいつも疎いので、懐メロしか聴…

「ファストフードの無銭利用」で思い出した二、三の事柄

午後六時、退勤時間の渋谷の繁華街は雨でごみごみしていた。某有名ファストフードの二階席もぐっと混雑の度合いを増してきた。 窓辺で大判のテキストを拡げ、何か勉強していた女性の隣に、僕は座った。僕と彼女との間には空席があるが、スツールにはその女性…

なぜ?てゆうか、だからピンク・フロイド! InterFM76.1MHzの珍奇で楽しい一日に思ったあれこれ

昨日、3月22日のインターFMは、「Why Pink Floyd?」と称して、朝から晩まで古いフロイドの曲が流れた。前宣伝を聴くと、もっとバンバン流れるものと思っていたが、曲数は案外と少なく、「バラカン・モーニング」で3曲、「グローバル・サテライト」で数曲、…

いま原発国民投票があったら、自信もって「廃止」に一票入れられるだろうか?

三月も下旬だというのに朝は寒い。去年の今頃ってこんなに寒かったろうか? あんまり書きたい話題じゃないけど、自分の中でむくむくと大きくなっていることなので、吐き出すつもりで書きます。 去年といえば地震に続く原発事故。事故直後、僕は旅行に出かけ…

卒業の季節。消え去る学校もある

被災地の学校で、この春閉校するところがある、というニュースを聴いた。さもありなん。 被災地じゃないところでも、閉校する学校がある。日本全体で子供が減っており、税金(政府・地方政府が使えるお金)が減っており、しかたのないことかと思う。 去年(2…

防災ラジオ、見ると聴くとでは大違い! 無印良品M-JR20

もっと長く悩む予定だったんだけど、あっさり防災ラジオを入手してしまった。いちばん古い型のM-J20。久しぶりに昂進した物欲も、あえなく終熄した。 ずーっとpdfの取説を眺めてイメージしていたのだが、長時間実物を触ってみると、予想と違った感想が出てく…

私が好きなラジオ放送……旅先ラジオと「ラジオ沖縄」について

旅行に出る時、荷物になるのを承知でラジオを持って行くことがある。 一番最初にラジオを持って旅行に行ったのは、あれはドルが127円だった頃、パック旅行でケニヤに行ったのだが、ソニーのアナログマルチバンドラジオを荷物に入れた。型番は思い出せない。…

私が好きなラジオ放送……古い音楽と「エフエム世田谷」について

ラジオ受信機(ハードウェア)のことを書いていたら、ラジオ番組、ラジオ局(ソフトウェアになるのかな)についても書きたくなった。 僕はいま、基本的に在宅しているので、ラジオを付けっぱなしにして聴いてる。 朝0700時、NHK-FM(82.5MHz)でニュースを聴い…

【震災から一年】防災ラジオが欲しい……無印良品vs東芝

無印良品の店に寄ったら、防災グッズ特集をしていた。その中に、四角く黒い、ちょっと厚いモノリスのような物体が。 写真は無印良品ネットストアから拝借しました。 無印良品の、手回し発電機(ダイナモ)付きラジオであった。 僕はラジオがわりと好きだ。前…

世代間格差――若者と年寄りのどっちが不幸か?

古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』感想の続きです。 若者論を語る人びとは、その実、年寄り論を語らずにすませてきた、ネグってきたのだった。 若者論を語るのは往々にして、元・若者、今は若くない人である(僕も含む)。若くない人たちが「俺たちの若…

古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』は面白すぎる! そして怖い!

ここんとこ思うことがあってブログを書いていなかったけど、あんまり面白い本を読んでしまったのでメモ代わりにエントリを書くことにした。 講談社の四六判『絶望の国の幸福な若者たち』古市憲寿著、2011年9月初版。 去年の秋口の本だけど、今更読んだのだ。…