新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

36歳、フリーのコンサル。希望は、革命? ——城繁幸の新刊

■桜の花が咲いている。買ったパンを川っぷちで食べ、桜を眺め、ついでに書店で本を買った。

 これは本当に刺激的な本だった。読んでて胃の辺りが苦しくなった。
 僕は40台になっており、著者から見ると完全に「既得権」側だ。僕のような正社員の給与を下げて労働市場を流動化させることでしか日本の未来を切り開くことはできない——という本なのだ。これをへらへら楽しんで読める既得権側のヒトっているのだろうか。僕は息苦しいほどの興奮と緊張を味わったよ。
 日曜に「ウォルマート」を見て、労働市場が完全に流動化し、単一企業が市場を独占した地獄を目の当たりにした。そこでは労働者は誇りも最低賃金も捨てて不安定労働にしがみつかねばならない。彼らは必ずしも単純労働者ではなくて(接客業は高度の能力を必要とするし、少しでも偉くなると部下を管理するマネジメント能力を必要とされる)、それでもキャリアを積むどころじゃなくて明日の解雇におびえながら働いている。はたしてこのような地獄を回避しつつ、新しい労働市場や社会を構築することはできるのか。
 城繁幸はそういったことにも配慮しつつ、過激に論を進めている。ちょっと楽観的すぎるんじゃないかなと思うところもあるけれど、彼の視点は鋭い。
 今日はまだちょっと整理がついてないので、とりあえず「読んだよ」とだけメモします。またこれについては書きます。僕は城さんのことはあんまり好きじゃないのですが、それでもこの本を通じて得られる彼の印象は良かったです。シンパシーを感じました。ビビりながらも。この件はまた改めて。