新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

リストラなう!その20 Twitter風にテキトー更新なんだよ

 四月も半ばというのに氷雨の降る夜、不案内な渋谷の街に行ってきた。濡れた路面に紅灯が映えるさまはリドリー・スコットの映画のよう。見知らぬマンションの一室を訪ねる俺はハリソン・フォードか? 髪もあのくらいの長さだし。
 などと陶酔に浸っても誰も同意してくれませんね。はいわかってます。すいません。
 本論に入りますが、要するにネタもないし疲れてるしで、今夜は140字前後でテキトー更新します。重ねてすいません。


■希望退職二次募集だが、やはり応募資格を拡大しただけあって何人も応募者が出てるという。あくまで噂で聞いただけなのでこんなとこに書くのは無責任とのそしりを受けても仕方ないが、それでも僕は書きたい。ようこそ、よく決めた、と。応募しなかった人も、これは残る決意をしたということだろう。同じくよくぞ決めた、と言いたい。
 何人応募してあと何人の枠が残っているのか知らないが、たしか明日が二次募集の最終日、今夜唸りながら考え中の人もいるだろう、悔いのないように考えてほしいと思う。僕が言えるのはそれくらいだ。


■毎日いただくコメント欄を読むのが本当に楽しみだ。このブログは本当にコメント欄が素晴らしい。バザール型、オープンソースって素晴らしいと思う。きっとリーナス・トーバルズも開発してて楽しくて楽しくて仕方なかったんじゃないかと思う。ヒトというのは誰かからレスポンス(ストロークとも言ったっけ?)をもらわなければ寂しくて死んでしまうだろうなきっと。ネットがある時代で良かった。


■カツマさんの本を信じた人が暴落で大損した、という話。実は僕も同時期に大損している。僕はリーマンショックの直前にドル建てインド投信というのを買って、一時は三分の一まで目減りした。購入額はおよそ一千万円。十数年やった財形貯蓄を投入したものだ。今は額面だと八割まで戻しているが、円が高くなってしまっているのでやはり元本は大きく減っている。だから塩漬けのまま動かせない。
 これがカツマさんのせいではまったくないことは、誰でもわかるよね。カツマさんは著書の中でしつこく「外国債・日本債・外国証券・国内証券の四つに分けて、卵を一つの籠に盛るな」と繰り返していた。これを愚直に守った人は僕のような損はぶっこかなかったはずだ。僕は全然カツマさんの教えを守ってない。「そんな大きなタネ銭じゃないんだから集中投下、レバレッジ効かせろ」と軽く考えて大やけどしたのだ。
 人間誰でも、自分だけは頭良いから、と思ってしまうんだなー。なさけないことに今でもその癖は抜けません(毎度コメント欄でご指摘いただく通りです)。


■営業マンは昼間テキトーに外出して仕事するふりして麻雀したりサウナ行ったり酒飲んだりしてる、という話。会社の近所に雀荘があって、昼間から繁盛してた時代はそういう人もいたのかもしれません。でもご存じの通り、会社のそばの雀荘はみなお店を畳んでしまいました。そういう人は今はいないのです。少なくとも僕の周りには。今でもやってやれないことはないだろうけど、そういう営業、はっきり言ってつまんないぞ。仕事のほうが楽しいって。
 もっとも、会社のそばの雀荘の常連客は営業だけじゃなかったと思いますよ。


■僕が働いてる会社の給料が高いという話。その通り、高いと思います。だから下げようとしてるわけで。では、いくらになると妥当なのか?
 それは数字ではなく「市場価格」という答えしかないと思います。もう一つ言えば、「同一労働・同一賃金」かつ「市場価格」。ここに落ち着くまで、ずーっと調整局面が続くのではないかと。今は同じ価値しか生まない労働に対して、会社は他の会社よりずっと高くお買い上げくださってるわけです。その非効率に気づいて是正しようとしてるのが今回のリストラなんだと理解しています。
 会社を辞めると決めてからやっと理解できたのですが、「同一労働・同一賃金」「市場価格」が実現すると、労働力は流動化し、非論理的な格差やあり得ない高収入は自然と是正されていくはずです。仕事に就く機会も必ず増えるでしょう。これはまったく城繁幸の言ってることマンマで、彼のことを「新自由主義者の手先」とかって批判するのは見当違いも甚だしいと思います。城さんを否定する人はよく「日本企業の美風」とかって言いますが、それを言うなら大手出版社のあり得ない高給も否定すべきではないでしょう。これまではまさに「美風」だったのですから。
 僕はこれから仕事を探す身になるので、「同一労働・同一賃金」「市場価格」を強く望みます。自分の能力がいくらに査定されるのか、今までとは比べるべくもないのは当たり前です。そんなの平気だよ、と今は思っています(実際にそうなるとびーびー泣くかもしれないので、その時はそら見たことかと笑ってやってください)。


■今夜会った人とは、会社を辞めることとか、業界のこととか、いろいろ教えてもらった。ときに激論になったりもして、久しぶりに生きた会話をした感じだった。去り際に「この辺だとどちらの書店に行かれますか?」と尋ねると、「PルコかK文堂ですかね…」と返事が。
「だったらK文堂さんで買ってください、僕は渋谷の担当じゃないんですがあの店は縁があるんです。担当者さんもまめに注文くださるし、ホント元気のあるお店ですよ」と反射的に言ってしまった。
 この店のAさんは、僕がマラソンに挑戦すると宣言したとき、メール注文のついでに色々教えてくださった。コンプレッションタイツ「4DM」を教えてくれたのもAさんだ。結局僕はワコールCW−Xを使ってるんだけど、「ドーピング的なアイテムですよ」というAさんの言葉は今でも強く僕の心をヒットしている。ダメダメ営業マンのままで終わった僕だけど、忘れられないお店の一つだ。


竹熊健太郎先生がブログ「たけくまメモ」で、「たぬきちさん頑張れ」とトラックバックしてくださった。これには感激した。
 なぜって、1989年、会社に入った年にちょうど『サルまん サルでも描けるまんが教室』に熱狂したクチだから。そういう作品の作者が直接声をかけてくださったのだから「先生!俺は今猛烈に感動してますっ」と反射的に涙ダダ漏れするのは仕方ないことだよ。これって刷り込みだから。
 あー、世界中でマンガ売れたらなー、と思いませんか。中国・インド・トルコ・ブラジルの人たちに『サルまん』を面白がれるくらい、日本のマンガいっぱい読ませて洗脳したい。古典から最新のまで、世界中で読めるようにしたいですね、先生! そうなったら、もう印刷してる手間も惜しいよね。


■「流行作家の気持ちがわかる」と書いたら「ふざけんじゃないよ作家気取りで、一円も稼いでないのに」(うろ覚えですみません)とコメントいただいた「漫画関係の人」さん、すいません。このブログもちょっとだけ稼いでるようで、今月はアフィリエイトが数百円入るかもですw
 でもね、おっしゃること正しいですよ。出版社入る人間なんて誰だって「プロの物書き」になりたいなー、って思いますよね。思いませんでした? 僕は思いましたよ。今はさすがに思ってませんが、逆にプロでもないのにこんな大勢に読んでもらえて。まことに不思議な世の中になりました…。



■このぬいぐるみは先だって餞別にもらったものなんだけど、朝家を出るときと、夜帰ってきたときとで、位置や姿勢が違う気がするんだよ。留守中に誰か動かしてるのかな?


 そういうわけでテヌキ更新でした。すみません。