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新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

映画の感想「レヴェナント」「グランドフィナーレ」「スポットライト世紀のスクープ」「コンテンダー」

以前に見た映画の感想文を載せておく。
有り体に云って、飛行機で映画を見て、iPhoneにメモしたものだが、最近はあまり劇場に出かけなくなったので僕が新作を見るのはこのくらいでしかない。

「レヴェナント 蘇りし者」
18世紀(パーカッションライフルの時代)と思われる、北米の毛皮猟師ガイドのサバイバル譚。
デカプリオを見捨てた猟師がトム・ハーディだとは気づかなかった。
後から考えるに、この時代の北米人はいろんな動物を絶滅もしくは絶滅寸前に追いやったんだな。こうやって。

「グランドフィナーレ Youth」
マイケル・ケインの魅力爆発の老人映画。ハーヴェイ・カイテルはやや精彩を欠く。饒舌なせいか。
ただ、「シンプル・ソング」を終盤で実際に演奏してしまったのはどうか。けっして演奏されることのない名曲、で通した方が良かったのではないか。実際、あんまり良い曲ではなかったし。

「スポットライト 世紀のスクープ」《ネタバレ》
面白かった! 「ボストン・グローブ」紙の実話。2002年に同紙は、カソリック教会が児童虐待をした神父たちを異動させて組織的に事件を隠蔽していたことを報道。その記事が世に出るまでの経緯。
一番の問題は、誰もが触れたくないめんどくさい話なので、誰もが無視しようとしてきた、ということ。それを改めて掘り起こしたのはユダヤ人の新編集長、アルメニア人の弁護士など、ボストン社会に溶け込んでいない異端児だった。
社会に馴染んでうまくやっている人間は、自分が馴染んだ社会を傷つけたくないので突破力がないのだ。結果、社会で弱い立場の誰かが傷ついていても無視する。この映画は、これまで無視する側だった記者たちが、自分と格闘し、自分の過ちや怠慢を批判して行動し始めた、その過程を描いている。だから、ボストン、教会、地方紙、米国といった限定された地域のテーマではなく、どんな社会にも存在する問題を描いている。
90名近くの虐待容疑神父のリストアップは意外と簡単だった。聖職者年鑑の「病気療養」「任期はずれ」などをリストアップして追いかけるだけだから。容疑者を直撃したり、被害者から証言をとったりも、記者ならお手の物。
実はこういう処は見せ場ではない。真の見せ場は、20年前に同紙は教会側弁護士による内部告発を受け取りつつ、それをボツにした事実があった、という処だ。その時現場にいた記者の一人が今スポットライト特命班の長になっていた、ということが判明する。ここが白眉。
報道とは、書かれたくないこと、不愉快になることを露わにすることが大事で、それは自分たちも例外ではない、というのが凄かった。日本のジャーナリズムに迫力がないのは、ここが欠けているからだ。日本の報道の自由を損なっているのは、報道する側だ。

「コンテンダー the Runner」
ニコラス・ケイジルイジアナの下院議員を演じる。黒人の人妻との不倫が露見して議員を辞職し、原油流出事故対策の財団を設立して社会起業するが、別の女性と関係してしまう…というか何だかよくわからない映画。綺麗事で固めた政治の世界を、業の肯定((C)立川談志)で描いたのか?
議員の父親役がちょっとカッコよくて誰か気になる。
と思ってたら、巨大企業を動かす資本家が仕掛けた陰謀に巻き込まれる…という起承転が。でも元議員は上院議員選への出馬を断る…が父を亡くして弱気になった処、人妻に振られ、酒飲んで酔っ払って(車で門扉を破って)妻の元に戻り、結局石油会社の既得権も漁業従事者の生活も守る、という立場で上院議員に出馬…なんだかわからない。結局、業の肯定なのか?
なお魅力的な眼差しの父親役はピーター・フォンダだった。「グランドフィナーレ」にジェーン・フォンダが出ていたので期せずして一日で二人を見た。

ほんとはもっと沢山映画を見たいのだが、どうも新作にグッとくるのが少ない。
シン・ゴジラ」は2回見たけど、どうも「君の名は。」は見に行く気になれない。なぜか。おそらく年末に飛行機の中で見るからだろう。