新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

なんで、議員はみんなで靖国神社に行くのか? 君らは子どもか?

みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」という集まりがあって、今日、九段の靖国神社に詣でたそうな。
 なんで、「みんなで」参詣する必要があるのか。一人で行けないのか。もしかして場所や作法を知らないのか。そんなわきゃないよな、例大祭にも詣でてるらしいし。

 現職の閣僚が参拝の意向を表明し、「閣僚としてではなく、私的に参拝したい」と言ったそうな。私的に詣でるなら、なぜ八月十五日なのか。この日に参詣すれば私的だなんて思われるはずないじゃないか。
 明白に、自身の神社参詣を、政治的なイシュー化しようとしているのだ。

 靖国神社は英霊を祀っている。英霊をダシにして自身の政治的な主張をするのは、英霊に失礼じゃないのか?
 神社などの宗教施設、そこに祀られている神仏、そこを大事にしている人びとの信心を尊ぶなら、なるべく邪魔にならないときにひっそり詣でるべきではないのか。

 オトナなら、一人でお参りしなさい、と誰か言ってやれないのか、彼らに。


 一人でこっそりだと、遺族の会とかへのアピールにならないんだよね。風当たりの強い日にわざわざ詣でるのがいいんだよね。

 結局、この人たちは英霊をダシに選挙の事前運動をしてるんじゃん?
 英霊に失礼じゃないのか。

 そもそも、なんで八月十五日なのか。大東亜戦争以外の戦争で亡くなった将兵は、関係ないよこの日は。
 参詣して、英霊がいちばん喜んでくれる日は、いつなんだろう?

 六月二十三日に政治家が靖国神社に参拝したら、世間はどう言うだろうか。
 この日は沖縄慰霊の日である(沖縄での組織的戦闘が終わったとされる日)。この日慰霊されるべきは、沖縄で戦い死んだ将兵と、戦いに巻きこまれて死んだ民間人たちすべてだ。だが靖国神社には将兵しか祀られていない。この日に靖国に詣でると、民間人の魂魄は慰めないの?ということになろう。そんなことがあれば、まだ生きている沖縄の戦争体験者たちは、たいそう傷つくだろう。そういうのは困るから、普通のスタンドプレイヤーは六月二十三日に靖国神社に参詣するようなことはしないようだ。

 ほんとなら、八月十五日だって同じはずだ。大東亜戦争で日本の死者は軍民合わせて三百十万人。軍が二百三十万、民間が八十万だという。英霊の中には、銃後の大切な人を守るために戦いに出て死んだ人が大勢大勢居る。多くの将兵が御楯となって死んだのに、なお八十万の犠牲者を出したのは、失政のせいである。民間に大きな犠牲が出ないように戦う、あるいは出る前に戈を収めることはできた。政治に携わる者なら、そうすることができた。彼らは大きな大きな犠牲が出るまでそうしなかったのだ。こんなに多くの犠牲が民間から出てしまって、英霊たちは哭いたろうね。

 英霊だけを祀る靖国神社に、政治的なパフォーマンスとして参詣するのは、なんだか英霊を慰めることにすらならないんじゃないかと思うんだが、どうだろうか。

「中国や韓国が八月十五日に参拝するなというから、敢えてこの日に詣でる」という人、いるだろうか。そういう、タメにする参詣を、英霊はどう思うかな? 将兵たちは、帝国の領民を安堵し、亜細亜を平和にするために、戦って死んでいったはずだが、今私たちが、かつての帝国の末裔たちと醜く争って、英霊は喜んでくれるかね? 英霊の気持ちに応えるには、中国韓国と仲良くすべきじゃあないかね?

 議員たちは、みんなで靖国神社に行く道中、こんなことは考えないのかなあ。

 民間人はいつ参ろうと別にどうでもいいと思います。今日だって、参りたければ。
 英霊がいちばん喜んでくれる日はいつか、きっと今日以外にもふさわしい日はあると思うが、思い立った日に詣でるのが最良かと。

 なんか、暑いんで頭が煮えているようだぞ??
 残暑お見舞い申し上げます。