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新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

寒波の中のウォーキング

大寒波が襲来して寒い寒いなか、みなさんいかがお過ごしですか? 僕はさっさと会社から帰って(年末で忙しいはずなんですが…)着替えてウォーキングです。
新しいMBTはほんと歩くのが気持ちいい。まだアッパーが硬くてアキレス腱のあたりが靴擦れするけど、絆創膏とキネシオテープでしのぎながら、だいたい6〜7キロ歩く。靴にはiPod+Nikeのセンサーをつけ、iPodではpodcastingの「タマフル」を聴く。右手にiPhoneを握り、こっちでもiPod+Nikeを起動。さらにアプリiMapMyRideでGPSによるコースのトラッキングをする。こんなふうにいろいろやるのは、来たる本番のために道具の使い方になれとくためだ。本番とは…もうちょっと内緒にしとくけど。
神田川沿いから小石川の高級住宅街にかけて歩くと静かで落ち着く。秩序と静謐、安住、といった言葉を連想する。反対に、ぼくのアパートの近所、首都高5号線の高架下とかはうるさくて埃っぽく、歩くのが辛い。
そしてもう一つ辛いことがある。高架下には、この冬やってきたホームレスの人びとが寝ているのだ。彼らを見ながら通り過ぎるのは、とても辛い。
先月くらいから高架下で寝ている人が増えてきた。そして先週の寒波襲来から、はっきりとここで寝泊りしている人が増えた。僕は5人識別したけど、空の寝床もあるのでほんとはもっといるのかもしれない。
3年前、ここの高架下にはもっともっと大勢のホームレスたちがいた。ここは5号線のパーキングエリアなので高架が広く、でっかい中央分離帯がある。ガードレールで囲まれたここに大勢のホームレスたちがテントをかけていたのだ。まるで村のようだった。近くの雑司ヶ谷霊園には水道もトイレもあるし、サンシャインのあたりでは早朝日雇いの募集をしてるらしい。オフィス街の自販機や住宅街の資源ゴミの日は空き缶を集めるのに最適だ。川越街道への分岐あたりで、業者が山のような空き缶を買い取ってるのをときどき見る。
ホームレスはゴミを漁ったりしない。彼らは働いて得た金で食べ物を買っている。夏場じゃないので体臭がきついということもない。むしろ、彼らは工夫をこらして、懸命に寒波の中をサバイバルしている。
近くでこっそり観察すると、彼らはとても清潔にしていることに気づく。そりゃそうだ、不潔にしてていいことはあまりないからね。どうやってるのか、体を洗ってるようだ。風呂屋なのか公園なのか。
トイレはたぶん霊園だろう。トイレの問題はとても重要で、もしもトイレがなかったら、たった数人でも数日であたりは糞まみれになるはずだ。戦争の従軍記録を読むと、古今東西、戦場はゴミだらけでかつ糞だらけだということに驚く。人間は糞を生産する存在なのだ。
ホームレスといえば段ボール、と思いきや、今年はあまり段ボールを見ない。みんなふつうに布団を敷いている。粗大ゴミで調達したのかな。このほうが暖かいからベターだろう。
彼らは日没からちょっとすると寝床に入る。朝が早いし、なにより暗いなかで起きてても何もすることがない。通り過ぎるヘッドライトで本読んでる人もまれにいるが。
彼らは昼間はいない。働きに行ってるらしい。布団は丁寧にたたんである。それが道端に積んであるからシュールに見えるが、布団は彼らの大事な財産だ。外界や寒波から身を守る最後の手段だ。
一昨日はものすごく冷える夜だった。どうにも気になったので高架下に行ってみた。眠っている人もいたが、通過する車の灯りで本を読んでる人が2人ほど。寒くて寝られないのか?
僕に何ができるのか。僕はさして深く考えずに、スーパーでチョコバーを何本か買って、まだ起きてる人に一本ずつ渡して帰った。後で考えると、浅はかだったかもしれない。かれらを傷つけたかもしれない。虫歯とか糖尿病患者とかいたかもしれない。僕の自己満足にすぎなくて空回りだったかもしれない。
でもまあ、寒いときは腹が減るんじゃないかな、これは万国不変の真理だと思う。高架下は風も吹く。少しでも風があると体感温度はグーっと下がる。屋外で生きるのは厳しいことだ。僕より年上の人も多い。年下と思しきひともいる。さまざまだが、腰痛持ちだったりなんらかのハンデを抱えた人も多そうだ。僕は、そういう人が屋外に寝て、震えているのを見るのは嫌だ。ただそれだけだ。
今夜は割りと暖かい。風がないからだ。近所に住むホームレスと僕、どうやって共存すべきなんだろうか。
ところで中央分離帯にあったテント村は、五輪誘致とか言い出した頃、強制退去になって、その後分離帯を高いフェンスが囲んだ。ホームレスを排除するためにいろいろ税金を使ってくれたのだ。ありがたいことだ、東京都。これも五輪招致費用に入ってるのかな? いつかこのフェンス、切り刻んでやるからな。