新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

「弁当男子」は静かな抵抗運動なんじゃないかと思う

TBSラジオ「アクセス」の今夜のテーマは「弁当男子ってどうよ?」。自作の弁当持参で働く男子のことらしい。
 こんなことテーマにするほどお前は暇なのか宮崎哲弥、とちょっとムっとするのだけど、なかなか深いテーマだとも思う。これも労働市場の変質を表すトピックなんだろう。さすが宮崎哲弥山田昌弘の議論なんかを引き合いに出してくる。えらいぞ。http://tbs954.jp/ac/index.html
 男子が弁当を作り始めた、というのは、僕にも少し気持ちがわかる。僕も料理をするようになってちょっと世界観が変わったし。これは行列の先頭の方にいるレミングみたいなものなのだ。
 サラリーマンの昼食は、これまで実は外食産業にかなり搾取されていた、ということがわかったのだ。値段もそうだけど、外食産業は味覚の鈍感なサラリーマンにつけこんで、単純・単調・提供者本意の料理しか提供してこなかった。マクドナルドは価格破壊をすることによってこの外食産業カルテルを破壊した、といえないでしょうか。
 僕は、朝、新鮮なパイナップル(西友で198円)を切って会社に持参するだけで、外食産業の罠から自由になれた。外食産業市場経済の呪縛から解き放たれて、なんだか世界が広がった気がした。「必ず米飯を伴う」とか「フライや炒め物が主体」「高カロリー」「1000円前後」といった呪縛。そうじゃない「食」の世界があったことは新鮮だった。
「弁当男子」たちは市場経済にからめとられた「食」の世界から逃走・撤退しているのだ。僕はそう思う。