新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

ワンもルクルーゼデビューさ〜

 はいさい〜。休日に食べ過ぎて腹が突っ張ったのが月曜になっても治らないんだよーん。
 というのも、僕も世間のおしゃれな主婦に負けないよう、ついにルクルーゼデビューしてしまったのさー。
 
 ご覧のアマゾンのリンク画像は、ワンの手元にある鍋とはちょっと違うけど。ワンのとこにあるのは、右側の写真のようにオレンジ色の20cmだけど、持ち手がアマゾンのやつほど小さくなくて、上から見ると楕円形になって鍋の円形を囲んでる感じなのさ。型落ちで安くなっていたのを友人が東急ハンズで購入して、重たいからうちに置いていったのをちょっとの間借りてるのさー。
 よく見ると、鍋の蓋も違うなー。新型は同心円状のしわが寄ってるけど、旧型はのっぺりだ。取っ手も違う。


 しかしまあ、性能まで変わりゃしないだろう。ということで、そら豆を茹でてみたり、おひたしを作ったり、肉じゃがを煮てみたりしました。中火までしか使ってはいけないそうですが、おそろしく早く煮える。鍋の隙間からしゅ〜と蒸気が出て、わずかに吹きこぼれたら沸騰したしるしらしい。そしたらタイマー入れてちょと待ってみる。短い時間で食材に火が通る。僕はアルミニウムにテフロン加工された鍋を長年使ってきたけど、そいつが好きなんだけど、なのに浮気したくなるくらい、ルクルーゼの鍋は心憎いまでに美味しそうに煮える。たぶん調理時間はぐっと短くなってるだろう。すごいのは、汁に浸かっていないところもしっかり煮えてることだ。これはアルミの鍋では無理だ。
 今日は、昨日の肉じゃがの残り物に豆腐を一丁足して肉豆腐をしてみました。沸騰したところから2分間、じっくり煮た。これだけ火を通すと豆腐はスができたりしそうだけど、そんなことなくて、ぷる〜んとした絹ごしの弾力が残ったまましっかりと味が染みて煮えてました。皮を剥かずに煮ていた新じゃがも形よく食べ頃に煮えていた。


 この鍋の気になるところは、鋳鉄なので重いことと、琺瑯処理されていないフチの部分は錆びるという、その2点だ。重いのは事故防止に必ず両手で保持することを心がける。錆びることについては、必ず使い終わったら洗って乾かす、鋳鉄むき出しの部分にはさび止めにサラダ油を塗る、という手間がかかる。アルミ鍋のように、残り物を入れっぱなしで翌日また温める、という使い方はできない。錆びるから。しかしこれは、ちょっと前に買った南部鉄のすき焼き鍋と同じだ。
 そして、びっくりする料理の出来栄えを見てしまうと、これがちっとも不便に感じられない。アルミの鍋は蓋がガラスなので「煮えてる中が見えて便利」とか思っていたけど、中が見えなくてもちっとも不便じゃないことにも気づいた。不思議なもんだ。価値観なんてこんな簡単にでんぐり返るものなんだ。


 アマゾンのレビュー数とか見ると、この20cmの型はたぶんルクルーゼのベストセラーなんだろうね。まあ少人数で使いやすいサイズだし、大きくなると値段も高くなるから。そして興味深いのは、アマゾンのレビューの中には、少なからぬ数の女性が「重くて使いにくい」と書いていること。んー、なるほど。女性は力が要ることが嫌いなんだね。なるほどー。でも、子どもを抱いて外出したりとか、ワンよりよっぽど力持ちに見える女性も多いと思うが。
 この鍋は琺瑯の色が可愛いので、鍋のまま食卓に出しても興ざめしない。ファッション家事雑誌なんかによくそう書いてある。それを読むと、ワンは田舎のアンマーのこと思い出すのさー。といってもアンマーは沖縄の人ではないけど。中国の人だけど(中国は山陽地方だけど)。
 一昨年だったか、暮れに帰ったとき、「鍋物にしたよ」といってワンがあたっていた炬燵のとこに、煮えてる鍋を持ってきてくれたのよ。それが、芋煮会にでも使いそうな、でっかくて黄色のアルミ・アルマイト鍋なわけよ。これは熱を保持しないから、熱源のない炬燵の上では、急いで食べないとせっかくの鍋がすぐに冷えるのさ。
 おかん、鍋料理は、全部煮えたのを持ってくるんじゃなくて、目の前で煮ながら食べようよ。
 ワンの無言の抗議に気づいたのか、翌年は電磁調理器で鍋をしたさ。って、電磁調理器は新たに買ったんじゃなかったよ。ずっと前からあったのに一昨年は使わなかったんだってよー。なんちゅう。
 まあ、母は共働きで家事にさく時間が少なくて、料理もいつも手抜きで、そのことをしょっちゅう僕たち子どもに詫びていました。いま考えると、そんなの少しも詫びることないよ、ありがとう、と言いたいのですが、実際母の料理は当時はあまりおいしくなくて、よく残してしまいました。ごめんよ母ちゃん。今は余裕があるから美味しいもの作ってくれるよね。
 でも、もしも当時、このルクルーゼのようなものがあれば、もう少し短い時間で美味しい料理を作れたんじゃないかなと思うわけです。でも母ちゃん、重たい鍋は気に入らなかったかもしれないね。どうだろうね。

 あー、僕もこの鍋欲しくなってきたな。どうしようかな。