新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

『評伝 小室直樹』上下巻、村上篤直著、ミネルヴァ書房より発刊

大変な本をご恵贈いただきました。著者は東大法学部卒(小室先生の後輩ということか)の弁護士さんで、小室先生の著作目録や年譜を作ってこられた人。今回、ものすごい大勢の人にインタビューして、小室直樹伝をものされました。僕もインタビューを受けて、…

ドゥニ・ヴィルヌーヴ「ボーダーライン」(Sicario)(2015)の感想(後)

完全ネタバレ◎アレハンドロの秘密と作品の謎を全部書く 夜、テキサス州エルパソからアリゾナ州フェニックスに戻る。ここでレジーが呼び出され、彼の運転で160キロ離れたツーソンへ移動。ツーソンでは深夜2時なのに煌煌と明かりが付いた施設に行く。大勢のメ…

ドゥニ・ヴィルヌーヴ「ボーダーライン」(Sicario)2015の感想(前)

遅まきながら「ブレードランナー2049」を見て、改めてヴィルヌーヴにハマっている。前に「灼熱の魂」を見た時やっぱり心を奪われたのだが、あの時はこんなにネットのレビューが気にならなかった。だが「ボーダーライン」を見ると気になって仕方がない。 なぜ…

イエスの高弟・ペテロ(シモン・ペトロ)に関する想像

ペテロは十二使徒の筆頭、イエスの一番弟子で、もっとも高弟とされる。位の高い使徒、ということだ。年もイエスより上で、三十代で青年期の終わりだったイエスと比べると、おそらく四十代の中年期、青年らしい潑剌さはなく中年の落ち着きや分別があった、だ…

「億り人」についての感想

夜のNHKニュース(ラジオ)で、暗号通貨仲介業へのハッキングの件で「億り人とも言われる…」と流行語が出てきた。ふうん、こんなに普通の言葉になったのか。 多量を意味する「がっつり」や2ちゃん語の「キター」などが説明抜きで雑誌の見出しになり始めた頃…

西部邁に熱海へ拉致られた件など、二、三の思い出

西部邁が死んだ、しかも自死だった。なるほど、と思った。 僕は西部の熱心な読者ではなかったし、彼の思想も好きだけど詳しくは知らない。ちゃんと読んで供養しなければ、と思うので図書館で『大衆への反逆』を予約したとこだ。 実は、僕は西部と少しだけ縁…

民謡の素養がないと、ロックなんてできない

レナード・コーエンを聴くと、どろっとした澱のような感触がある。たぶんそれはユダヤの旋律なのだ。ボブ・ディランはコーエンほど濃くはないが、それでも「コーヒーもう一杯」など古風でミステリアスな音を感じる。フィドルがユダヤ、ジプシー、東欧などを…

『戸川純全歌詞解説集 疾風怒濤ときどき晴れ』を読みました

戸川純全歌詞解説集――疾風怒濤ときどき晴れ (ele-king books) 作者: 戸川純 出版社/メーカー: Pヴァイン 発売日: 2016/11/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 昨日三省堂神保町本店で購入。驚いたのだが、歌詞の解説の…

私は誕生日というかお誕生会が嫌いだ。裕福な子の誕生会にマイケルやジェイソンを召喚したい

www.ele-king.net ブレイディみかこ氏はどうも同い年らしいのだが、先方はいろいろと尖った人生を歩んでおられるので、僕のようにぼんやりと生きてきた人間とはてんでモノが違う。 僕は彼女と違い、この年になるまで、自分がどんな階層に生まれ、どういう風…

完結させることが良い、とは限らない。鑑賞「凄ノ王」永井豪ほか

某日、『凄ノ王 超完全完結版』(講談社)を読んだ。全6巻。「凄ノ王」は少年マガジン連載時はあまりにも唐突な未完で終わっており、僕の漫画鑑賞の師匠・珠樹さんは、それが如何に衝撃だったかを熱心に語ってくれた。僕は貧乏だったので週刊漫画雑誌は買っ…

時代考証の楽しみと、考証に突っ込む楽しみ

暢気な本を読もう、というときは、やわらかい歴史の本を借りる。考証家によるドラマ突っ込み本とかいいよね。 大野敏明『歴史ドラマの大ウソ』2010 歴史ドラマの大ウソ 作者: 大野敏明 出版社/メーカー: 産経新聞出版 発売日: 2010/06/18 メディア: 単行本 …

野村芳太郎・橋本忍「砂の器」再見

今見ると、野村芳太郎の映画ではなく橋本忍色が強烈。クレジットされているが山田洋次はたぶん全体の縮め方とかしんどい裏方をやったのではないか。とにかく本作は橋本忍作品。 <あの頃映画> 砂の器 デジタルリマスター版 [DVD] 出版社/メーカー: SHOCHIKU C…

【スープコンテナ向けのレシピ】芋を使わないポトフ

以下は2014冬のFacebook投稿を改稿して再掲。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 某日、スープコンテナにキムチ鍋の残りを入れて図書館に行って食べた。ちゃんと予熱して、保温バッグに入れてたのだが、やはり気温が低いからかアツアツというほどではなかった。 今日はポ…

「不知火検校」が好きなんだが、人には言いづらい(2014のものに追記)

僕は勝新太郎が好きなのだが、とくにこれは好きだ。「不知火検校」。 不知火檢校 [DVD] 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント 発売日: 2009/09/25 メディア: DVD クリック: 1回 この商品を含むブログ (8件) を見る どうして好きかというと、「盲人を不気…

シャルリエブド事件の頃、こんなことを考えていた(2015記す)

以下は、2年前ににFacebookに書いていたことだ。すっかり忘れていたが、再掲する。イスラムへの幻想的期待は相変わらずあるみたいだし、こちら側の頭も硬直化して、状況は余り良くない。 −−−−−−−以下、2015/2/11記す−−−−−−−−−−−− ある人がブログで「イスラ…

今の新聞は、現実を記事にしているのか?……宮古島市長選の記事を読み比べた

ちょい古い話になるが、先の年末年始は宮古島に居た。正確には、宮古の隣の伊良部島。今は伊良部大橋で往き来できるので便利だ。離島感がしない。 ある日、伊良部大橋で宮古側に渡ると、橋のたもとで幟を振って、通行する車に手を振っている人がいた。のぼり…

少子化の原因は…回り回って…日本会議のせい!? 藤沢数希と菅野完が合体した(僕の中で)

藤沢数希の「少子化の原因は、日本の結婚制度の欠陥にあり」をたまたま読んで感銘を受けた。 下記は、それを転載しているブログ。本来はフォーサイトの会員向け記事なので無料で全部は読めない。 blog.goo.ne.jp * * *藤沢は、「日本の少子化問題は、結婚…

盛力健児『さらば、愛しの山口組』感想(2014記す)

以下は2014.02.09にFacebookに投稿していたものです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 鎮魂 〜さらば、愛しの山口組 作者: 盛力健児 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2013/08/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る 大変面白い本だった。こんな本を…

今更ですが佐村河内守一件が僕は好きだ

3年前に書いていたFacebookの投稿を転載する。 ここで引用したなかに池田信夫のブログエントリ「『作家』の消失」があるが、音楽家にかぎらず小説家も最近は消失しているらしい。 商業作家が一堂に会してその場で競作、というイベントがあったそうだ(食い…

宮古島の伝説の屋台「サムライキッチン」の思い出

宮古島、ホテルアトールエメラルド向かいの駐車場の隅に、いまでもバラックが建っていると思う。 いまGoogleストリートビューで見てみると「宮古そば」の看板が出ているが、もともとは「サムライキッチン」の跡地だ。 * * *サムキチこと店主のはたぼー(…

映画「沈黙」を隠退・隠遁評論家的に観てみた

昨日は「沈黙」を朝イチで観てきた。大変幸せな3時間、こんなに物静か、かつ流暢な、スムースな映画を撮る人だっけスコセッシは?と驚いた。とても気持ちいい緊張が持続する、快感に満ちた映画だった。周りのみんなもしーんとして、映画を観る喜びに満ちて…

首相答弁の「でんでん」を笑ってはいけない

総理大臣が国会の答弁で、原稿を読んでて、「云々」のところで「でんでん」と読んでしまったそうだ。 僕は又聞きというかネットで読んだだけなので詳しい事情は知らない。 推測するに、「云々」ににんべんを付けて「伝々」と同じだろ、と読んだのであろう、…

トランプ大統領だが、副島隆彦が20年前からその登場を延々と予言していたことについて

トランプ大統領が就任したらしいが、いまだにトランプが当選したことを〝アクシデント〟や〝愚かなこと〟と認識してる人がいるのかね。 目の前で起きていることを、事実そのままに認識するのが辛い、という生理がヒトにはある。ヒトはいろんな性向・傾向(バ…

「文徒」読者の方ヘ

単行本『その後のリストラなう』の主題は、〝隠退後の生きづらさ〟ということです。それを、メルマガ「文徒」と月刊誌「出版人・広告人」の読者の方に向けて書きました。

ブログ休眠していた間、何をしていたか

いちおう、ブログをサボっていた間の不義理を、わざわざ読みに来てくれている読者に詫びておこう。ごめんなさい、でした。 でもこの先もブログを書くかはわからないので、また不義理するかもしれない。あらかじめ謝っときましょう。ごめんなさい。 (これは…

書籍の刊行に懐疑的な僕と、出版社社長との対話

なかなか筆が進まないのだが、もう腹くくって書いてしまおう。 僕は、自分の書いたものを書籍にして刊行することにかなり懐疑的だった。 商業的に成功するかどうか怪しい、という点もある。それ以上に、これを世に問う意義はあるのか、という点が怪しいので…

本を出す、ということには今でもためらいがある

僕は会社員時代、本を作る、あるいは本を売る、という仕事をしていた。会社を辞める際にはブログを本にして出してもらう、という幸運にも恵まれた。 だけど、その間ずっと、本を出すということへのためらいがあった。諸手を挙げて大賛成、自らすすんでプロモ…

版元「株式会社出版人」とその稀有な人について書いておく

新刊『その後のリストラなう!』の発売が近づいている。 もっと精力的にブログを書かねばならないのだが、どうも筆が重い。体調が悪いといったことよりも、何かじとーっとした鬱状態のような、気が沈みがちだ。尤も、この時期は日照時間が短くて僕は鬱になり…

1月20日発売の新刊『その後のリストラなう』の目次です。あと諸々の思うことなど。

前回からだいぶ間が開いてしまいました。年末に旅行行って風邪引いて臥せってるうちに年が明け、なんてことしてたら早くも松の内が終了間際です。発売まであまり日がないので、せっせと宣伝を再開します。 * * *今日は目次を見ていただきましょう。 その…

本『その後のリストラなう』が出ることが明らかになってしまいました。宣伝します

今朝、版元さんのニューズレター(会員制)で、書籍『その後のリストラなう』のAmazon予約が始まったことが告知されていて、おお、とわかったのでした。本書は、会員制で頒布されている業界誌『出版人・広告人』に4年ほど前から連載したコラム「たぬきちの…